それはまだ、人も動物も地球に同じように暮らしていた時のこと。

あるジャングルの奥地では 気の合うきのこたちが

身を寄せ合って暮らしていました。

ある日のこと。

まだ真っ昼間で日差しが暑く照らしていた時に、

空がキュウッと白く輝き、あたりは靄でいっぱいになりました。

近くを歩いていた馬たちは ヒヒーンと鳴き声を上げ、あわてて タッタカタッタカ、走り去って行きました。

その瞬間、白い光の中に 

黄金に輝く粉が一握り、サラサラサラ・・と

どこからともなく降り落ちてきました。

その粉は、いま、ちょうどまさに生まれたばかりの

小さなきのこの上いっぱいに降り注ぎ、

最後にパァっと光が強くなったのを最後に、光が消えていきました。

遠くで鳥が鳴き、鹿の群れが近づく音がして、

あたりは、また何事もなかったように

静かなジャングルに戻って行きました。

神のきのこの物語

自然の恵みが与えた奇跡
長寿の町のジャングルの奥地に住む変わり者のオリスと海を越えてきてやってきた青年からはじまる「神のきのこ」の不思議なお話しです
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